(あら、ダイズマン。今日は何か用?)

「あ、あんこきな子!
実はですね、僕というか私、とてもダイズ〈大事〉なことに気が付いたんで、
報告しに来たんです。
聞いてください!」

(何? 大事なことって?)

「それはですね、私の名前、ダイズマンっていうんですけど、実は私、男でも女でもないことに気づいたんですよ。」

(ん? それが何か?)

「あのぉ、ちょっとは驚いてくださいよ!
ダイズマンっていうと、男みたいじゃないですかぁ」

(いや、女の場合でも「サラリーマン A子」とか「ジャズマン B子」って言うじゃない。)

(それに渋谷区では、ついこの間、
『渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例』って
長ったらしい名前の条例が施行されたんだよ。
…『本条例は、性別などにとらわれることなく、 多様な個人が尊重され、
一人ひとりがその個性と能力を十分に発揮し、云々…』って書いてあるよ。
名前も性別も気にするな、ってこと!)

「ああ、でもなあ…。名前変えたい…」

(じゃあ、「ダイズ」ってのは?)

「なんか、そっけなさすぎ…」

(では、ダイズっち)

「なんかたまごっちみたい…」

(ダイズノスケ)

「もっと男じゃないですか…」

(ウマイダイズ)

「商品じゃあるまいし…」

(アナタねえ、さっきから自分の事ばかり言ってるけど、
世の中的にもっと大事な報告ができないの?
もちょっと目を大きく見開きなさい!)

…ああっ! ヤバイ! さっさと帰ろ。。。